どうも、元栄養士のおもちです。
今回は、心身の健康に深い繋がりがあると言われる「葉酸」についてお話したいと思います。
日々の食事に気遣うことは、体の健康のためだけでなく、心の健康にも良い影響を与えます。
心と身体が喜ぶ食事を目指したいあなたにとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
葉酸とは
ビタミンB群の一種
葉酸は、たんぱく質や神経伝達物質などの合成にかかわるビタミンの一種です。
ビタミンB12と共に赤血球を作るので「造血ビタミン」とも呼ばれています。
また、水溶性のビタミンであり、光や熱に弱い性質があります。
特に妊娠を希望する女性や妊婦さんは、赤ちゃんの成長や貧血予防のために積極的に摂るように推奨されている成分です。
葉酸が多く含まれる食材
どんな食材から葉酸が摂れるのでしょうか。
海苔などの海藻類、ほうれん草、小松菜、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、レバー、納豆等に多く含まれています。また、飲み物だと緑茶があげられます。
葉酸を多く食品は葉物野菜から海藻類、きのこ、大豆製品などから幅広く摂れそうですね。
葉酸を効果的に摂る方法
日本人の食事摂取基準(2020年度版)によると、妊婦を除く18歳以上男女の葉酸の推奨量は1日240μg(マイクログラム) としています。
生のブロッコリーなら1/2個、生のほうれん草なら1/2束が目安量です。
ちなみに、妊娠を希望する女性や妊婦さんは1日480μgが推奨されています。
光や熱に弱く、水に溶ける性質を持つ葉酸は、ほうれん草などの葉物なら、茹でこぼすより、炒めたり蒸したりして食べる、緑茶は淹れたあとはなるべく時間を置かずに早めに飲むと良いでしょう。
※ほうれん草に含まれるシュウ酸は、摂り過ぎると尿路結石のリスクがあるので注意しましょう。
葉酸の効果とは?
葉酸は、赤ちゃんの成長や貧血予防以外にも様々な病気の予防に効果があります。
更に心の病気にも深く関係していることがわかっています。
脳、骨、血管の病気の予防
高齢者では、体内の葉酸の吸収率が低下すると言われており、認知症患者さんの多くは葉酸が不足していたという報告もあるようです。
葉酸が不足すると、体内にホメシステインというアミノ酸が多く生じ、脳や骨、血管で活性酸素を発生させます。その結果、脳の萎縮や骨粗しょう症や動脈硬化などを引き起こしてしまうのです。
葉酸を積極的に摂ることによりこれらの病気の予防に繋がることが分かってきています。
うつ病の予防や改善
葉酸を不足なく摂ることにより、実際にうつ病を改善させた事例もあるようです。
また、葉酸を多く含む緑茶のテアニンには抗うつ作用の効果があり、よく緑茶を飲む人はうつになりにくい傾向があると言われています。
ちなみに葉酸の他には、鉄や亜鉛、青魚に含まれるEPA、DHAやヨーグルトの善玉菌もうつ病に効果のある成分です。
まとめ|葉酸は心の栄養補給
妊婦さんに推奨されている葉酸は通常の人の倍の量です。
私たちは体の健康だけでなく、心の健康とも向き合うことが大切です。
埼玉県の坂戸市では、葉酸を成人の1日の必要量を400μgとする葉酸プロジェクトが行われているようです。
何か体や心の不調を感じ始めた時に、葉酸を積極的に摂り入れてみるなど、日々の食事と丁寧に向き合うことから始めてみるのはいかがでしょうか。
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