秋の味覚 山芋の栄養と期待出来る効果は?

食べ物の栄養

どうも、元栄養士のおもちです。

今回取り上げたのは、秋の味覚、山芋。
山芋の栄養と期待出来る効果について紹介していきたいと思います。
長芋や自然薯との名称の違いや美味しい山芋の見分け方も参考にしてみてくださいね。

長芋や自然薯とは違う?

山芋の生産地の7割以上が青森や北海道です。
スーパーには通年並んでいますが、旬は秋から春にかけて。
長芋や自然薯などとは違うのでしょうか?

長芋や自然薯との名称の違い

「山芋」はヤマノイモ科に属するイモ類の品種の総称です。
長芋や自然薯は、ヤマノイモ科の一種になります。他にはつくね芋、いちょう芋といった品種もありますが
流通している品種の多くは長芋です。

美味しい山芋の見分け方

美味しい山芋の選び方は、以下を参考にしてみてくださいね。

・なるべく太いものでずっしりと重量感があるもの
・太さが均一で真っ直ぐなもの
・皮が薄くてハリがあり表面に傷や斑点がなくきれいなもの
・ひげ根のあとが多い方が粘りが強い
・切り口が白くみずみずしいもの
・山芋は乾燥に弱いため、 おがくずに入ったものか真空包装で売られているものが良い
・細かったり首に近い部分はアクが強いものが多いようです

品種によっても粘りやうま味に特徴があります。
自然薯は、別名「山のウナギ」と呼ばれ、粘り気が圧倒的に強く、うま味も濃いです。
それに比べて長芋は、水気が多く粘りが少ないためすりおろさずに切ると
サクサクとした食感を楽しめます。

山芋の栄養と効果は?

古くから滋養強壮としても知られていた山芋ですが、
一体どんな栄養があるのでしょうか。期待出来る効果についてまとめました。

消化酵素のパワーで疲労回復

山芋は優れた消化酵素を持つことから、いも類で唯一「生」で食べることが出来るんです。
その消化酵素とは、消化促進作用と体力回復効果のあるアミラーゼとカタラーゼ。
肉体疲労や胃腸が弱った時に効果抜群です。

また、活性酸素を解毒する作用のあるカタラーゼは、加齢とともに減少していくので
積極的に摂ると良いでしょう。

アミラーゼやカタラーゼなどの消化酵素、ぬめり成分のムチンは
どれも熱によって破壊されやすいので、生で食べるのがおすすめです。

山芋のアクはポリフェノールの一種

山芋を切るとだんだんとピンク色に変色しますよね。
これは、アミノ酸のチロシンやポリフェノールのクロロゲン酸によるもので
私達の体に害のない抗酸化成分なんです。ごぼうの変色と同じで、
生活習慣予防や抗がん作用、美肌効果があると言われています。

他にも、健康で美しい体作りには欠かせない
ビタミンB群、C、カリウムなどのミネラル、食物繊維などがバランスよく
含まれています。

食物繊維

食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、私たちが不足しやすい栄養素でもあります。
血糖値の上昇を抑えてくれるため、糖尿病や肥満などの生活習慣病の予防にも効果的です。

豊富なカリウム

野菜や果物、豆類、そしてイモ類に多く含まれるカリウム。
カリウムは無駄な塩分を排出してくれるので、むくみや高血圧予防に効果的です。

ビタミンB1・B6

ビタミンB1は糖質の代謝に関わる大切なビタミンです。山芋の他には
豚肉やごま、ナッツなどが挙げられます。
ビタミンB6は、たんぱく質や脂質の代謝や皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。
赤身の魚やささみなどの脂が少ない肉類やさつまいも、玄米などに多く含まれます。

どちらも水溶性ビタミンのため、尿として排出されやすく、不足すると食欲不振などのリスクも高まります。
たんぱく質などと合わせて積極的に摂っていきたい栄養素です。

ビタミンC

ビタミンCは抗酸化作用やコラーゲンの生成・保持の働きがあり、
美容にも効果的な栄養素です。

ぬめり成分のムチンで免疫力アップ

ムチンには、粘膜を保護する働きがあります。
胃の粘膜では、たんぱく質の消化吸収を助ける働きがあります。
また、鼻や口など呼吸器の粘膜を保護することで
風邪やインフルエンザなどのウイルスの侵入から体を守ってくれます。

【ムチンについて】
山芋やれんこん、オクラ、納豆などの粘液成分は、マンナン(多糖類、食物繊維の一種)とたんぱく質の混合物です。ムチンは動物界だけに存在する粘液成分の主成分で、植物やきのこ類には含まれていないことが研究により明らかになっていることがわかりましたので、訂正させていただきます。

参考文献 生物工学会誌 第97巻 第一号 解説(北里大学理学部 丑田公規教授)
     食品工業辞典の用語解説の訂正について

山芋は生で食べるのがおすすめ

山芋は私たちの体の免疫力を上げてくれるアンチエイジング効果の高い食材です。
ぬめり成分や消化酵素は熱に弱いので、生で食べるのがおすすめ。

とはいえ、山芋をすりおろしたり色止めをしたり下処理が大変なイメージはありますよね・・・

次回は下処理の方法や
日持ちや保存方法、おすすめレシピなど紹介していきたいと思います。



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